取引先の鋳造会社が突然閉鎖

お客様からのご注文で、

ベージュゴールドのK18をキャ

ストしてくれるところを探して

いてわかったのですが、

なんとつい先日まであった会社が

連絡しても電話は呼び出し中。

 

まだネット上では存在中になっている。

法人のまま。

手続きが終わっていなかったのでしょう。

 

偶然にも何度目かの連絡で、やっ

と電話が通じ閉鎖しましたと聞き、驚きでした。

 

昨年の夏8月に、別会社が引き取り

再開をした会社でしたが、やはり

この不況には耐えられなかったということでしょう。

 

さぁ、どうしましょう。

かなり技術のある職人さんがいる

会社でしたから当てにしていたのですが。

 

別の取引会社に電話を入れお願い

してみたら、注文が少ないものは

今はやらないとの返事。

一般的なゴールドしか扱わないとの事。

また別の取引会社に連絡してみた

ら鋳造部門はやめたとのこと。

 

実力がわからない会社にお願いす

ることは大変心配。

闇雲に探しても意味がない。

 

創業当時からお付き合いをして、

40年経つ地金屋さんに連絡して、

紹介をしてもらって、今後も

なんとか依頼できる形になりました。

 

こちらの要望もほぼほぼ受けら

れるところでやっと安心です。

 

コロナと不況でジュエリー業界は転げ落ちている

以前より、この業界のすさまじい暴落

の様子をお伝えしてきてはいましたが

ここのところ、さらに急速に倒産が

相次いでいるようです。

 

 

同業者が減っているということは、

競争相手が減っているということ

でもありますが、果たしてどこも

これから生き残ることができるのでしょうか？

 

厳しい中でも救われた一言

新しく取引をさせて頂けることになっ

た社長の一言が、印象的でした。

「今はまだ厳しい状況だろうが、

今残っているところは、これから

もっと良くなりますよ。」

 

「自分のところのオリジナルは

伝統工芸品を作っていて、他では

難しい技術の必要なものに、特化

させている。」とのことでした。

 

 

消えたデザイナーと職人たち

ジュエリー会社が倒産すれば

当然そこに雇われていたデザイナーも

いなくなる。

そして、職人たちも。

 

私の知っている職人さんも

畑違いに転職した人がいました。

 

結局残るのは、はじめの段階から

トータルで物作りができる人が、

なんとかしのいでやっていける

ということらしい。

 

しかし物は作れても、販売する

ところがなくなればそれも厳しい状況だ。

それが今の現実。

実際、百貨店はもう人が来なくなって久しい。

 

イベントスペースもどんどんなくなっている。

なぜなくなるかといえば、社員を

減らしているから、人手がない。

 

 

となれば、テナントを入れたほうが

良い。

イベントスペースをなくすと言うこと。

 

つまり場所貸し。

 

昔から、ジュエリー業界は、デザ

インにお金を使うという考えはな

いところが多くあった。

 

びっくりしたのは、そこの事務員

に考えさせていた。

 

そんな具合です。

だから欧米のような、心躍る

デザインに出会うことなく

一般的な在庫になりにくいものばかり

を作る会社が多いのだろうと思います。

 

今のこの現実は、そのような要因も

あってこの惨状なのかもしれない。

 

まとめ

・相変わらすジュエリー会社の倒産が相次いでいる。

・取引先が突然に閉鎖した。

・最後までしのげる可能性ある企業は

トータルでできる技術のあるところが多い。

・メーカーが倒産すれば、デザイナーや

職人も消えていく。

・販売先の百貨店は、人手がないこ

もありイベントスペースを減らし、

テナントを入れる方向になっている。