嫌がるシャンプーを楽ちんに
シャンプー前のブラッシング
犬の皮膚は人の皮膚と比べて、1/2~1/10の厚さです。
とてもデリケートな皮膚なので、シャンプー前に
はしっかりブラッシングをして、もつれがないようにしておきます。
もつれがあるとさらにもつれが生じますので、
ブラッシングが困難になってしまいます。
シャンプー前にはできるだけ、被毛のもつれが
まったくないようにしておくことが、シャンプーが楽ちんになる秘訣です。
ブラシをペットの皮膚に垂直に当て、頭部から
お尻の方向と、上から下へと毛並みに沿って動かします。
ブラシが被毛のもつれに当たった場合は、再度ブラッシングをやり直して下さい。
その時、被毛のもつれを引っ張らないで下さい。
また、毛玉があった場合は、無理にほぐさずにカットして下さい。
滑らない床に
シャンプーする場所は滑らないように整えてください。
犬猫にとって足場が不安定な状態は、精神的に
平常心でいられなくなるので、バスマットなどを利用するのも良いです。
シャワーを当てる場合、いきなり強いシャワー
だと怖がるようであれば、お湯の勢いを弱めにして、ペットの様子を観察して下さい。
お湯の勢いを変えられないような場合は、ソックスをかぶせるのも一案です。
が、それでも怖がりパニックになるようなら、
かけ湯かあるいはハンドタオルを濡らしてふいた
り、手でお湯をすくって撫でたりして下さい。
それでもパニックが収まらないようなら、
シャンプーはその日は取りやめ、お風呂場で遊んであげて下さい。
次のシャンプーに慣れてもらうように、シャワー
を出した状態で音を聞かせておいて下さい。
無理にさせると一生シャンプーを嫌がるようになってしまいます。
犬の場合空いている手でお腹に触れ、4本の肢は
床につかせておくこと、猫は4本肢で立たせなく
とも構いません。安心感を与えるために、片手はペットに触れていて下さい。
このような場合、「待て」とか「じっとして」
とか言わずに、優しく声掛けをして下さい。
不安な状態の時は優しい言葉をかけて、愛情を表現して上げて下さい。
お湯のかけ方
・お湯の温度はペットの体温と同じくらいで
38度~39度のお湯で弱いシャワーを、背中から当てて下さい。
・シャワーは遠くからは当てず、直接皮膚に
当てるか、5cmくらいのところから当てるのがよいです。
・落ち着いてシャワーを受けられるのであれば、少しづつ体を移動して下さい。
・ペットがシャンプーやシャワーに慣れてきたら、シャワーの勢いを強めてみて下さい。
★シャンプーします
犬猫の皮膚は3週間のサイクルでいれかわります。
そのため、3週間に一回の割でするといいです。
シャンプーは泡立てて用意しておきます。
きめ細やかな泡はゴシゴシ洗わなくとも、泡を
もんでいるだけで脂と汚れが浮き出てきます。
一回のシャンプーで2~4度洗いすると良いです。
下洗い用にクレンジング系のシャンプーを使い、脂を落とします。
この脂はきっちりと落としておきます。
ドライヤーの乾きがよくなります。
一回目のシャンプーで脂が取れているかどうかの
確認は、被毛を手に取りこすった時キュッキュッ
という感じがあればOKで、ヌルっとした感じの時
は再度クレンジング系のシャンプーで洗います。
次に、通常のシャンプーで1~2回洗います。
その後はしっかりすすぎます。
シャンプー剤を残さないよう注意して下さい。
★顔の洗い方
犬猫の顔の構造上、頭部から流れてきたお湯は鼻に入りやすくなっています。
なので、頭を洗う時は慎重に。
犬猫は一滴でもお湯が入ると呼吸困難になってし
まい、頭を洗うのが大嫌いになってしまいます。
一般的にはハンドタオルを1/4にカットして、
お湯で湿らせ目や口の周りについた泡のシャンプ
ーを、ゆっくりと何回か拭くほうが良いでしょう。
シャンプーは目に入っても刺激のない物を使うと良いでしょう。
★リンスやコンディショナーで仕上げ
被毛を柔らかくし毛艶をよくし、被毛の保護育成
、皮膚や被毛にうるおい与えるので、すすぎ後にコンディショナーを使うと良いです。
犬猫はそれぞれ皮膚や被毛の状態が違うので、
メーカーが指定する濃度では場合によっては濃す
ぎるので、乾きにくく、すすぎに時間がかかる
ことがあるので、お湯で薄めに希釈して、ペットの適量を試しながら使うと良いです。
★タオルドライ
シャンプーリンスが終わっら、タオルでしっかり水けを取り除きます。
この時、「おとなしくしてくれてありがとう。」
といういうように、優しく声掛けすると、必ず通じていますから、次の作業が楽になります。
体をタオルで拭いた後、別の乾いたタオルで体を包みます。
次にキッチンペーパーを顔、耳、肢、尻尾にお尻
とタオルでは拭き取れなかった部分の水気を取ります。
10分ぐらい手肢をキッチンペーパーを使ってい
る間にタオルを取ると、ほとんど乾いています。
このやり方は、被毛の絡みをしっかりとってシャン
プーし、脂もしっかり取り切れている場合に限り、可能です。
★ドライヤー
ドライヤーはペットが嫌がらないところから始めると良いです。
ドライヤーの風が顔に当たらないようにします。
ドライヤーの風は、被毛の根元に来るよう当てます。
被毛が濡れた状態でブラシを入れると、被毛を引っ張ってしまうことになります。
ドライヤーは弱から始めます。
一人でドライヤーを当てる場合、濡れた被毛に
ドライヤーをかけて、一旦スイッチを切り、被毛にブラシをかける。
これを被毛が完全に乾くまでを繰り返すと、早く乾燥します。
ブラシはゆっくりと動かしたほうが、警戒心を持
たないので安心感が安定します。優しい声をかけながらしてあげて下さい。
まとめ
・シャンプー前に完全に、被毛の絡みを取り除く。
・1回のシャンプーで2~4回洗うのが良い。
・初めにクレンジング系のシャンプーで1回洗い、脂をしっかり取り除く。
・脂が取り切れているか確認は、被毛を取りこすってキュッキュッの音ならOK
・ヌルっとしていたら、クレンジング系のシャンプーで再度洗う。
・2回目は通常のシャンプーで1~2回洗う。
・しっかりすすぎ、シャンプー剤を残さない。
・顔洗は、鼻にお湯が入らないよう呼吸困難にならぬよう注意。
・ハンドタオルを1/4にカットしてお湯を湿らせ、目口廻りを拭く。
・リンスは被毛を柔らかく、毛艶を出し、被毛の保護育成、皮膚や被毛にうるおいを与える。
・リンスの濃度は、まずはお湯で希釈して使用し、希釈度合いを試しながら決めていく。
・タオルで水気を取りしっかり拭き取る。
・新しい乾いたタオルで体を包み、キッチンペーパーで顔耳肢尻尾を巻きしっかり水気を取る。
・ドライヤーはまずは被毛に風を当て乾燥させ
たら、一旦スイッチを切り、被毛にブラシを
入れしっかり被毛を立たせる。これを繰り返すと完全に乾燥する。
・ゆっくりブラッシングをするが、優しい声かけも忘れないよう心がける。
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