需要が少ないものは製造中止

ここのところありがたいことに

フルオーダーのリフォームの注文が

続いております。

 

そのため、パーツ類を購入に御徒町へ

走ることがありました。

この不況に関係なく、お客様には

感動していただけるデザインをご提供

していますが、その自由度が難しい

事態になってきたことを実感中。

 

今まで当たり前のことが、出来なくなっているのです。

貴金属地金の高騰、貴金属ジュエリー

の販売力の低下などからか、製造中止

製品が続出。

 

当たり前のものが手に入らなくなりました。

 

工具職人もますます存在しなくなる

30年、40年前より各専門職の

職人さんが減りつつあったのですが、

石研磨職人、ふいご職人、ヤスリ職人、

石留め職人。

 

ふいご画像。足で炎の強弱を作れる。

 

この業界も各パーツごとの専門職で

なりたっています。

 

それほど各部分の仕事は、エキスパー

トでなければ成り立たない分野なのです。

 

宝飾業界がこのままこの不況が続く

といずれ日本では制作できない自体も

起こりうるでしょう。

 

作家一人が全工程を行うのは無理があります。

まず工房の設備と広さ、一つ作る

所要時間の長さ。

 

そのことで起こる高額な金額。

注文できる人は限られてきます。

大手企業、などと絡むVIPのお客様

位になるでしょう。

 

作家ももっと減っていくでしょう。

経済が盛り返さない限り、廃れ行く

業界かと思います。

 

物作りが生き残る方法は？

安くお手軽なものが好まれる現代。

素晴らしい感動より、便利で安く

いつでも惜しみなく捨てられる物

を好まれる時代のようにも思えます。

 

造り手側は、いつまでも愛して頂ける

物を、苦心して制作しています。

飽きが来ず、いつまでも便利にお使い

頂けるもの、世界に通用するセンス。

 

これほど需要がなくなれば、日本から

消滅するのも時間の問題になってきました。

 

すでに、商業範囲は日本だけではやって

いけなくなって久しくなります。

 

微弱な作家も、もっと世界へグローバル

な方向へ目を向かざるを得ないです。

 

今関わっている仕事をもっと、

専門的に奥深く、そしてお客様

へのサービスを追求し、ご縁を大事に育てる。

 

お注文いただいた仕事の内容

（制作過程など）をお伝えし

ながら、ご理解を深めていただく。

 

そのように、別の意味での興味関心を

深めていただくのも、サービスではないと思います。

 

引退する作家も増えつつあります

経験豊かな作家さん達は、すでに高齢。

今更手を広げる体力、知力はないから、

引退せざるを得ない。

 

私の友人にもいます。

あえて意識しないように、このまま

衰退をするようですが、はっきりした

決心をしているわけではなく、考えな

いことにしているのが本当のところです。

 

老齢になって一人で良い物作りをして

いる作家は今の時代の進歩に全くつい

ていけないのですね。

 

考え方を変えることもできない。

これが歳を取るということかと

自覚させられています。

 

年金がたっぷりあるわけではない、

どのように残りの人生の収入を

確保していけるか、皆困惑している

のが現状です。

 

そのため、ネット販売やその関連

するやり方をお手伝いして差し上げた

いと思っても、そういう方は受け付けません。

しっかりアナログ世代はネットとは

水と油の関係に似ています。

 

あとまだ10年は仕事がしたいといっ

てはいますが。

百貨店でも高齢者は段々受け付けて

くれなくなっています。

 

中にいる社員の方が30代40代の

孫世代ですから、何かとやりにく点

もあるかと思います。

 

自然消滅しか先はないですが、

仕方ないですね。

その頑固さもまた高齢者の特徴。

 

現実を客観的に捉えられなくなってい

るのも高齢者の特徴かもしれません。

 

まとめ

・需要がすくなったものは製造中止になった。

・宝飾業界でいえば、工具職人のなり手がいない。

仕事がないから、継がない。

・物作り作家の生き残りは、専門職を

もっと奥深く追求し、きめ細やかな

サービスと作業工程のご理解を深める

努力も必要。

・高齢になった物作り作家は、自然消滅

するしかないのかも。

現実を客観的に捉えたくないのも特徴か。